地獄の底でハッピーエンドを

言葉を取り戻すために

欲しい財布がない

そろそろ財布を買い替えたい。
でも欲しい財布がない。

 

買い替えたいと思ったきっかけ


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今の財布を使い続けて5年になる。
ケイトスペードの長財布で、外側にファスナー付きの小銭入れスペースがあり、ボタンで留められている真ん中を開くとカード入れと紙幣・レシートが入る大きなポケットが二つある。
自分で買ったものではなく、大学生のときに付き合っていた相手から二十歳の誕プレでもらったものだ(後から聞いた話では、いくつかの候補から絞るときに共通の女友達に決めてもらったらしい。実質その友人のチョイスとも言えなくもない。まあその友人には私の遅刻魔ぶりに呆れられてLINEブロックされたが……)。いわば元友人が私の好みを的確に知っていて、バーガンディみたいな赤紫色が私はとても気に入っている。

だが、ただでさえ普段持ち歩く荷物が負い私に長財布はかなり嵩張る。
最近は自分の特性に向き合って服や持ち物を選べているため、今まではさほど気にならなかった点が気になるようになってきた。ファッションの流行でも小さ目な鞄がよくある影響か、ブランド物でもそうでなくてもかわいい・おしゃれなデザインのミニ財布がたくさん売られている。社会人の端くれにもなって多少のお金も手元にあるから、長く使い続けられるミニ財布を買って荷物を減らして生活をストレスフリーにしたくなった。

 

ブランド物か否か

もう数年前から、精神衛生のためにファッション雑誌は読まないようにしている。だから世間一般の"社会人数年目までの女が持っていそうな財布"がどんなものであるか、ぼんやりとすら知らない。
大学生のときに読んでいたノンノのバッグの中身特集では、一部の金持ち大学生や社会人2~3年目くらいの人はバレンシアガの封筒みたいなデザインのミニ財布の所持率がやたら高かったことは覚えている。もっと一般庶民に近い同世代については、そもそも友人がいないし、片手で数えられる友人にもほぼ会っていないからわからない(それを友人と言えるかどうかはさておき)。

今の私の考えは、
・仮にブランド物でも、年相応かどうか気にしてしまうような、年齢を重ねただけで買い替えたくなるなら使いたくない
・心から気に入った物でも、それを見た他人に不要な偏見(○○歳でこのブランド? ダサすぎwwwみたいな)を持たれるリスクはある程度減らしたい
・見た目も大事だが機能性を最優先にしたい
がある。

 

財布に求める条件

機能性の具体的な条件は、
・小銭入れは上から覗くタイプの形状
・できれば外側に大きなファスナーがある(水濡れ被害の軽減)
・色はくすみ紫系、どうしても機能性が譲れなかったらグレージュ系もあり
・紙幣を折らずに入れられる
・カード入れは6~10
・コインロッカーの鍵など、一時的に厚みのあるものを入れられる
・ブランドのロゴや謎の英字の箔押しのない無地のデザイン
・定期的に手入れを前提としていない
あたり。

ブランド云々で困るくらいなら、「育てる愉しみ」みたいな黒のガチな革小物寄りのものにした方が、安っぽさを(自分も他人も)感じないし、しっかりした作りだから長く使えそうではある。飽きが来ないシンプルなデザインが多いのも良い。
ただ、唯一の難点は定期的に革クリームやらなんやらを塗ったりする手間が生じてしまうことだ。私がこういうことができない人間だということは、ドクターマーチンの靴をノリで買った後で痛感した。

 

楽天で買う躊躇い

雑誌の代わりに、インスタでやたら写真に文字入れしているアフィリ系垢(偏見)で年齢が近そうな人を見ていて、ぱっと見でいいなと思ったミニ財布があった。調べてみると、楽天市場で数千円で販売されている牛革のものだった。
販売ページの写真を見る限りでは機能性も条件にだいたいマッチしているし、色は紫系はないがグレージュはあった。

ただ、引っ掛かるのが「楽天市場で買った」という点だけ。
長く使う前提なら、「大きな買い物をしたぞ!」という感覚がほしい。別に店頭で買うことにこだわっているだけではないが、例えば、先ほど例に出した本格的な革小物の店(もしくはブランド)なら「吟味して買えた」という達成感・満足感がありそうだが、楽天市場だと私はネットスーパーのように感じてしまう。財布という、何年も共にするパートナー的存在の小物をこんなにサクッと買ってしまうのか、という虚しさ・空振り?感が拭いきれない。
プチプラではない服をZOZOTOWNで買ったときは、一瞬で注文が確定する呆気なさのような感覚は確かにあったが、購入に踏み切るまで何時間も悩んだ末の決断だったからあまり気にならなかった。むしろ「ついに買ったぞ……!!!」という達成感が長く続いていた。

 

PCやデパコスやいい服など、大きな買い物をするときには自分の選択に自信を持ちたい。選択に至るまでの過程にも愛着を持ちたい。
と思っていたことが、ここまで書いていてようやくわかった。結局まだ買う財布決まらないけど。
秋ごろから出社になるみたいだし、これから人に会う(見られるともいう)機会が今後増えそうなこともあって、コロナ禍で払拭できた他人の目をまた気にせざるを得なくなってきた。でもそれが過剰になると確実に病むのは経験上わかっているから、どうにかして折り合いをつけながら"折り合いをつける"選択を負担なく行えるようにしたい。というか、しなければいけない。

それはそれとして同年代のみなさん、財布どこのやつ使ってるんですかね……?